京大卒・元Vリーガーのバレーボールつぶやき

Vリーグで4年間バレーボールしていました(東京ヴェルディ・千葉ゼルバ). 1987年生まれの194センチで、大学は工学部で土木が専門でした。 得意なプレーはブロックで、V3でブロック賞の受賞経験ありです。 社会人になった当初はクラブチームでバレーしていました。 バレーボールを中心に思ったことつぶやきます。

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バレーボールを他競技と比べてみた

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バレーボールという競技を掘り下げるにあたって他競技との比較を考察してみた。

当たり前のルールばかりであるがそれによって競技にどのような影響を与えているのか。数学でいう定義と定理のような関係性をぼんやりと眺めてみる。

 

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ネットがある

バレー以外にもネットを挟んだ競技が多く存在する。ネットによる競技の特性はなんであろうか。

接触プレーがない

ネットを挟んでいることで接触プレーが皆無になる。バスケットやサッカー、ラグビー、アメフトのように接触プレーが多い競技では「フィジカル」という言葉が頻繁に使用されるが、バレーにおいてはその頻度は少ない。

勿論使用されないわけではないが、利用される場合にも他競技で使用される時のような「当たり負けしない」という意味というよりは「高さ」や「力強くボールを叩ける力」という意味合いがほとんどである。

接触プレーが出来ないということは相手プレーヤーを直接的に抑え込むことが出来なり、あくまでも相手から来るボールを抑え込むことがディフェンスとなる。

ディフェンスの対象は「相手プレーヤー」ではなく、「ボール」であることは接触プレーがないことによる競技の特徴である。

 

ネット上からしか攻撃できない

テニスのポール回しのような例外を除いてネット競技においては基本的にネット上を通過して攻撃する必要がある。たとえばネットがないサッカーの場合には通常のシュートだけでなく、ループシュートや地面すれすれのグラウンダーなどのバリエーションがあり、キーパーはこれら全てに対応しなければならない。

一方、バレーボールにおいては男子であれば243cnというネットの上で、ネット両サイドにあるアンテナの間から攻撃しなければならない。攻撃側からすれば幅が制限されており、守備側すれば選択肢が限定されることになる。

この制限がクイックや時間差などのタイミングに変化を加えた攻撃が生まれたと推測される。

 

ボールへの接触時間が短い(ボールを持てない)

バレーボールやテニス等のネット競技に加えてゴルフといったスポーツがボールとの接触時間が短い。ボールとの接触時間の短さはコントロールの難易度を上げる。また動いているボールをコントロールするということは更に難易度をあげるであろう。接触時間の短さはコントロールの難易度でだけでなく、状況判断を同時に実施することになる。

例えばスパイク時においてジャンプ中にブロックの枚数や位置を見ながら、狙ったコースにスパイクを打たなければならない。

テニスやバドミントンは打つ時に相手の状況をどのように観察し判断しているのか是非とも選手に聞いてみたい。

 

落としたら失点・ミスしたら失点

テニスや卓球のようにワンバウンドが許されていないことによってルールがシンプルになっている。仮にワンバウンドがOKであれば拾う範囲が広くなりすぎため、ボールの圧力が下げられて弾む距離を狭くする等のルールの前提が変わっていたであろう。

またネット競技で共通であるがミスは即失点となる。バスケやサッカーではシュートミスは失点とならないが、ネット競技においては即失点となる。得点と失点が表裏一体であり、リスクを背負いながら攻撃することになる。

 

3回触ることができる

テニスやバドミントンのように1回で返す必要がないため、攻撃の準備が容易となる。加えて接触プレーがないため、3回触っている間は相手からの攻撃を受けずに自分たちのペースで攻撃を組み立てることができる。

攻撃の準備を時間をかけて出来るということはより攻撃の威力があがる。そのためにテニスはサーブ側が連続ポイントを取る傾向があるのに対して、バレーボールはサーブレシーブ側がポイントを取る確率が高いのであろう。

このルールがあるがゆえにボールがある方が攻撃側、ない方が守備側と分けられる。1回が返さなければならないテニスやバトミントンはレシーブで粘りあっているのかスパイクを打ち込みあっているのか、どちらの感覚かこれもまた選手に聞いてみたい。

 

味方が複数

サッカーやラグビーなど団体スポーツは数多くある。

しかし「ボールを落としてはならない」、「3回触ることができる」、「ボールを持てない」、「同一人物が連続して触れない」のルールが掛け合わされることでバレーボール独特の世界観が形成されている。

 

複数人が攻撃に参加できることにより、「相手コートのどこに攻撃するか」ということより以前に「誰か攻撃するか」を選択できるようになった。

これは他の1回で返さなければならないテニスやバドミントンにはない複雑な攻撃パターンを生み出した。

団体スポーツは基本的に圧倒的な1人がいても勝てないが、その中でもバレーボールは勝つのは難しい。「チームでボールを落としてはならない」簡単なルールであるが これこそはバレーボールの根源であるように感じる。

 

最後に

当たり前のルールを改めて確認したに過ぎないが、他競技の選手の感覚、状況判断は書きながら聞いてみたいと思った。バレーボール選手の感覚も色んな選手にアウトプットしていってほしい。当人は当たり前と思っていることが案外当たり前ではないことが多々ある。