京大卒・元Vリーガーのバレーボールとお金のつぶやき

バレーボールとお金の話を中心に思ったことつぶやきます。

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ブロックは遅れるときがあるものとして考える

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久しぶりにブロックに関して書きます。

今回のテーマは「遅れたときにどうするか」です。

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なぜ遅れるのか

 

現在のバレーはブロック3枚に対して可能な限り攻撃枚数(4枚攻撃)を増やして、1枚当たりのブロックを減らすというのは基本的な考え方になっています。

 

それに対抗するためブロック側はサーブを攻めることでレシーブを乱し枚数を減らしたり、データを分析することで攻撃の的を絞ろうとしています。

 

但し、それでもサーブレシーブを正確に返球されたり、相手のデータがない状況では的が絞り切れず遅れたブロックを飛ぶことが多々あります。

データがない状況でサーブレシーブ返球率が50%だとするとこちらサーブからの最初のブロックの2回に1回は的が絞れていないということになります。

 

一方で個人のブロックスキル練習としては試合前の各チームの練習でやるような真ん中からサイドにステップを行って真っすぐ上に飛ぶ練習、

ステップを行った上でネットの向こう側に台を置き台の上から打ってもらうのを止めるというのが主な練習ではないでしょうか。

(トップレベルはもっと色々とやっていると思いますが)

 

しかしこれだけでは足りません。

冒頭お伝えした通り遅れたブロックを飛ぶシーンがあることに対して、これらの練習は基本的にきちんと飛ぶため、飛べるシーンを想定した練習だからです。

勿論このシーンもあるため練習する必要はありますが、遅れたシーンを想定した練習も必要と考えます。

 

なるべく遅れないようにする方法も勿論大切ですが、ブロックは遅れることがあるという前提のものでどうのように対応するかも念頭に置く必要があります。

 

練習方法

 

基本的にはステップと手の出し方です。

遅れた時にはせいぜい1~2歩出して、斜めに跳ぶことになります。

練習でもこの斜め跳びを練習しましょう。

1~2歩ステップした後サイドブロッカーとの間を締めに行くように跳びましょう。

 

ここで大切なのは手の出し方です。

遅れたときにネットから離れて跳んで手のひらを上に向けている人をよく見ますが、おすすめしません。

ネットから離れると吸い込む(ブロックにあたってネットをこえない)可能性が高くなります。

ですので遅れて斜めに跳ぶ際にはあくまでも手はネットの向こう側に出すように心がけましょう。

手のひら程度で構いませんので、なるべく長い時間ネットの向こう側に手がある状況に出来るのがベストです。

その際に手のひらを上に向ける必要はありません。きちんとあたればワンタッチは取れますし、キルブロックできる可能性を減らす必要はありません。

 

自分自身この練習を始めたのは2017‐2018シーズン前からでしたが、この練習もあってか結果的にキルブロック数も増えました。

V3(当時チャレンジリーグⅡ)

2016-2017 1setあたり0.58本(42本/73set)

2017-2018 1setあたり1.02本(72本/70set)

 

心のどこかで遅れたらどうしようもないという想いと、とはいえ全部マークしないといけないという中で後手に回っていましたが、

遅れてもなんとか形になるという自覚が出たことでマークの分析もできたように感じます。

(アナリストがいなかったので、B票と試合視察で自分なりに絞り方を考えていました)

 

最後に

 

ブロックの役割はキルブロックで直接的に点数を取る、打つコースを制限することでレシーブしやすくする、ミスを誘発するなど、多くありますが、

なんといってもワンタッチ取ることが非常に重要です。

 

リードブロックで遅れながらもワンタッチをいかにとれるかが良いミドルになるための必須科目です。

ステップのスピードや読みだけでなく、遅れた時の跳び方、手の出し方も是非練習してみてください。

 

しつこくサボらずにブロックを跳び続けて、相手に嫌がられるミドルになりましょう。